yumipon0524’s diary

草彅剛さんが大好きです。剛くんメインのひとり言日記です。

あうんの呼吸で魅せてくる



番組始まってすぐ
久しぶりの慶喜公のお姿。


静岡のお屋敷は長閑だ。
穏やかに流れていく時のなかで
おもてなしのお茶を点てながら物静かに訥々と近況を語る慶喜

最愛の妻千代を亡くしたばかりの栄一は、その温もりある空気に安堵したんでしょうね。
はりつめてた気持ちが緩んで、人前で泣けなかった
目から大粒の涙が滴り落ちます。
慶喜は、そんな栄一からそっと視線を外し、特に慰めの言葉をかけるわけでもなく、お茶を点て続ける。
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涙にまみれた、晴れやかな栄一の表情。

そして、オープニングに入る。
荒れ狂う大波のど真ん中に
徳川慶喜 草彅剛
の名前。

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今回の剛くんの出番はこれで終わり。

僅か5分たらず。


だけど、最後の最後まで余韻が残るのよ。

いないけどずっといる、圧巻の存在感。

栄一を見た。
視線を外した、ただそれだけ。
説明口調な台詞は一切無し。


なのに、醸し出す雰囲気がお互いの思いをあますところなく伝えてくる。

観てる私たちの想像を掻き立てて、琴線を奮わせる。

必死で堪えようとしてるのにあふれでる栄一の涙。そんな姿を見て、思う存分泣くがいい、と言わんばかりの、慶喜公の無言で示す、懐深い優しさ。
このわずかなシーンだけで、両者の絆の深さがうかがい知れるのよ。

言葉なんかもう必要ない。

それを超えたものがこの二人の間にはあるの。

それを見事に表現するんだもんね。
涙と視線と、流れる空気だけで。

鳥肌ものでしょ。


それにしても
剛くんのお茶を点てる所作の美しいこと。
滑らかで細やかな手の動きと
気品ある姿。
丸めた背中からもまばゆいほどの高貴さ。
そして
漂う哀愁の影。


どれだけ、練習に練習を重ねたんだろう。
柄杓を扱う指先にまでも茶の心が伝わってて
実に美しい。


そういえば、ラジオ深夜便で、剛くんが、
お能、頑張ってずっと練習して、なのに、4秒くらいしか使ってない、ほんとうに超カット、教えてくれた先生もびっくりですよね」って話してた。

乗馬もそうだよね。

「夜中2時に起きて、朝、日の出とともに馬に乗って
何カットも撮って、使ったのが4秒。
吹き替えでよかったんじゃないか?
文句じゃないですよ。撮影とはそういうものです。」

と、『ミッドナイトスワン』の舞台挨拶で熱く語ってたし。

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撮影始まったばかりのころ、
リハーサルでも足袋履いて、浴衣みたいなものを着て帯をしめないといけないんだけど、時代劇になれてなくて、分からなくて、
覚えるのもめんどくさくて、蝶々結びとかして、ぐっと巻き込んで誤魔化してたら、指導してくださる先生から、ちゃんと覚えなさいって、叱られてた剛くんがね、
頑張って頑張って

わずか数秒のシーンにも、
並々ならぬ努力がそこにはあって
だから、観る者の心にこんなにも染み込んで訴えてくるんだ。


役者ってほんとに凄いわ。


吉沢亮くんの若さという輝きを
吸い取り紙のようにすいとって、
今の自分に相応しい輝きに変えていく草彅剛ってさらにヤバイ。


晩年の徳川慶喜の、
哀愁とミステリアスな部分を草彅剛がどう描いたのか、ラスト4週、ワクワクしちゃう。
見逃せないよ。