yumipon0524’s diary

草彅剛さんが大好きです。剛くんメインのひとり言日記です。

慶喜の微笑みと背中

こんなに穏やかな笑顔って
久しぶりじゃない?
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円四郎が暗殺されて以来、笑っててもどこか憂いを帯びていて
笑顔の下にある苦悩を思っては
心痛めたものだけど

この微笑みには影がない。

いろんな柵から解放され
政治からは完全に
ぽつんと取り残されてしまったけれども


それもよし、とし、
日本の中心からは離れた静岡で
趣味の世界に没頭し、静かな余生をおくっているのであろう。

あえて、
時折挨拶に訪れる家臣との面会を拒むのも
いろいろ考えた末の事。
新しい日本の誕生を誰よりも願ってる慶喜だけど
自分が表に出ていくことで
まだまだあちこちに存在する幕臣たちの心をかきみだすことになる。
これ以上、戦が始まる火種を作りたくはない。
すべてを渋沢栄一に託し
我が身はひっそりとひっそりと。
例え、それが、円四郎の
我が殿が新しい日本を作ってくれるにちがいないという絶対的な信頼を裏切る結果になろうとも。


などと勝手に解釈してみたものの



この後ろ姿と描きかけの油絵を見たら

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そんな簡単なものじゃないとわかって
また胸が痛む。


寂しげな後ろ姿と
この絵の圧迫感。
全然自由じゃないし、孤独だ。
あまりの寂寥感で心が張り裂けそうよ..

いまだに眠れぬ夜が続き寝所に刀や銃を置いてるという...

徳川を思い、朝廷を思い、日本の未来を思い、考えに考え抜いた末の決断。
それでもたくさんの命が消えていったのは事実。
我が身を責め続け、誰よりも許せないでいるのは、慶喜本人なんだろうね。

それを忘れたくて絵を描き、狩猟をし、颯爽と馬を走らせ、写真を撮る。



そんな慶喜をそばでみている奥方様も辛いよ。

「将軍の時よりも今の方が幸せと思うていただきたい」
その切なる願いに
こみあげてくるものがあるのよ。
これが夫婦というものなのか。




もしよ、もし、平岡円四郎や
原市之進が生きてたら
暗殺などされずに側近として慶喜をずっと支え続けていたら
違う道が開けていたんじゃないか
と、ふと思ってしまう。


私でさえそんなことを考えるのだから
慶喜だって、きっと、遠い目をして彼らのことを思い出したりしたんじゃないか

とつい思っては
神様、いたずらがすぎましたよ。と不満も出ちゃうけど

そうなると、私は私としてこの世に存在してないわけで

それはそれで困るのよ。
草彅剛という私の大事な方との出会いもないんだから。

時の流れの偉大さに感動し、
歯車が少しでも狂うととんでもない方向に流されていく怖さに身震いしながら、
徳川慶喜を想う。

端からみたら
平穏な隠居生活だけど
当の本人の胸の内は
計り知れないものがきっとあったにちがいない。


と、視聴者にあれこれ思わせてくれる草彅剛さんの徳川慶喜としての佇まいに
痺れてばかり。


栄一に
「渋沢」
と呼び掛けるシーンがあるんだけど
そのあまりの渋い声に心ときめき、
銃を手にした、
おしゃれな洋装の慶喜公に
円四郎が見てきたあの当時の
輝きが過ぎる殿の姿が見えたんですよ。