yumipon0524’s diary

草彅剛さんが大好きです。剛くんメインのひとり言日記です。

魂と魂の会話

どんな別れであっても
さよならはいつだって辛いよ...


『青天を衝け』

冒頭からいきなりきた、家茂との別れ。



インタビューで、徳川家茂役の磯村勇斗さんが

「草彅さんとはお喋りをしてないんです。
常に慶喜として生きているので、お芝居で会話をしているかんじでした。
家茂の最期の方で、苦しいときに慶喜が来てくださるんですが、そこで、やっと
草彅さんと心が通じあえた感じがしました。」

と語ってたのが
このシーン。

なので、心して見てた。

見事でした。

息も絶え絶えの家茂の口から絞りでた

「まだ死ねぬのじゃ」



虚ろな瞳の奥でもえたぎる将軍としての最後の気力と覚悟。


代々続いた徳川家将軍としての誇りが
命をかけて自分を守った家臣への思いが
天子さまを敬う気持ちが
和宮への愛が


私の心の琴線を震わせる。


「私はずっとあなたとこうして腹を割って話をしてみたかった」


最期に微笑みながら慶喜にこう言い残して
家茂は苦しみ出し、
この3日後亡くなるわけだけど、


ここでは剛くんは完全な受け身。
磯村勇斗さん演じる家茂の最期が
これほど厳かで感動的なのは、
役者と役者のぶつかり合いを遥かにこえた、
家茂と慶喜
日の本を思う、ひとりの男としての、心と心の会話だったからにほかならない。

ほんとうに痺れた。


草彅慶喜

父との別れ 
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円四郎との別れ
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そして、家茂との別れ

別れを重ねるごとに
委ねられる期待で
背負う重みが増していく。
笑顔が消えてく。

纏う空気も変わっていく。

そんな心の機微が
表情ひとつで手に取るようにわかるのよ。
特にあの目。
目の光が微妙に変わっていく。
喜びも悲しみも哀れさも情けなさも怒りも無念も
あらゆる感情を
目配りひとつで伝えてくる。



剛くんて
いままでは
共演者を輝かせる存在だった。

その役の人として現場に居てくれるので
誰もがすんなりとそれぞれの役に入っていけた。
その自然な演技が
その人の内に秘めた才能までをも引き出してきた。


今は
そんな共演者から更なる力をもらって
新たな輝きを放ってきてる。

深みが増して幅がどんどん広がっていく。

剛くん、内田監督との対談でこんなこと言ってたよね。

"若い役者と寄り添っていくことがこれからの自分の仕事になっていくと思う"

そんな気持ちが
自らをあらたな領域に導いてる気がしてならないの。