yumipon0524’s diary

草彅剛さんが大好きです。剛くんメインのひとり言日記です。

開幕~家族のはなしPART1 2021

やっぱり舞台はいい。
始まる前のちょっとしたざわめきと灯りが落ちた瞬間の息をひそめて幕が上がるのを待つ、あのシーンとした独特の雰囲気が好き。


電車に長時間揺られ県を跨いで舞台を観に行くことが果たして今私のやるべきことなのか、

考えても考えても答えが出せず悶々とした気持ちを抱えたまま迎えた初日。

朝のWSで、前日行われた公開稽古の様子が放送されて





https://www.instagram.com/p/COz9TW-DS9f/?igshid=anufd0w7cvaz



それを見ながら、私、涙が込み上げてきたの。

“行きたい観たい。”

もうそれしかなかった。
エネルギッシュに動く剛くんの姿が
私のなかに巣くってたウジウジを吹き飛ばした。
今観なきゃきっと後悔する。

KAAT神奈川芸術劇場までの道のりが懐かしくて
最後にここに来たのは『アルトゥロ・ウイの興隆』の千秋楽。
ななにーのオープニングもここだったね。

慎吾が外壁に貼られた大きなウイを見上げながら

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「格好いいよね」
と言った場所には、当たり前だけどウイはいなくて
時の流れと寂しさを感じながらも
徹底した感染対策のなか入場した。

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パンフレット購入も
全然密にはなってない。
2列にきちんと整列し、皆さん静かに自分の順番を待ってる。グッズもパンフレットと手拭いだけなので流れはスムーズ。長い行列のわりに時間はかからない。

きれいな水色のパンフレットを手にして着席。
見渡すとほぼほぼ満席じゃないの。
よかった。と、安堵。
さすが草彅剛主演舞台。こんな世の中でも観客を呼べる圧倒的存在感。

もうまもなく17時だ。
開演の時間だ。

緊張が走る。
開演直前の息を飲むこの瞬間のなんともいえない冷たさをひしひしと肌で感じる、この感覚が懐かしくてたまらない。


徐々に明るくなって目の前に
ハッピーと佐藤夫妻がいる。
1話 「わからない言葉」
セットも京都劇場の時と同じかな。

そこにバクバクさんとヨシコが加わって
淀川フーヨーハイさんの世界が次々に繰り広げられてく。
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とにかく
剛くんの汗がすごい。滴り落ちる大量の汗。
舞台からは熱風が吹いてくる。それでいて蒸し暑さはまったくない。
カラッとした気持ちいい風が
笑いとなって流れてくる。

ハッピーという2年ぶりの犬の役。
進化してました。
さらにヤンチャで自由気ままで
でも、言葉がわからなくて右往左往して
周りの空気を読み取ろうとハッピーなりにがんばるんだけど
裏目裏目に出てしまう。
だけど
結局は愛犬の存在が大切な二人を結びつけるんだよね。
そんな犬の感情を実に見事に笑いと涙に変えてくれた。
くるくる変わる表情と
コミカルな動きと、そして拗ねた背中。
この進化にはレオンくんの存在が大きく関係してるんじゃないかとおもうのですよ。
レオンくんのあの物怖じしない愛らしさ
思わず目を細めてしまう人懐っこさ。


が、今回のハッピーを生み出したんじゃないかと想像するのです。



わからない言葉も京都のときは
本当に謎で戸惑ったけど
今回はなんとなくだけど聞き取れたの。
だからより面白味が増した。

剛くんのアドリブ

寝そべってシャツまくりあげて真っ白いお腹丸出しにしてスリッパでポンポン叩くの。

その光景に
真奈美さんも羽場さんも一瞬アサコとヒトシの仮面が外れたでしょ。
素で笑いを堪えてたように私には見えて、
ああ、これよ、これ。やり直しのきかない生の舞台。

そんなふたりに剛くんのテンションもどんどん上がって
面白がって繰り返すんだなぁ。

キャストも観客も口元がどんどん弛んでく。

この感情の流れが舞台の醍醐味。



休憩をはさんで
2話が始まる。
「笑って忘れて」

弦ちゃんとえみちゃん、
ほんとに大好き。

小西真奈美さんがこのえみちゃんのという役をどれだけ大切にしてるかがよくわかるし、
剛くん演じる弦ちゃんが
真奈美ちゃんのえみちゃんをこよなく愛してるのもわかるの。
お互いがお互いを必要として
大事にしててささえあってるのよね。
そんな夫婦に
絡んでいく今出川医師役の羽場さんがまさに適役。
間の取り方も絶妙だし
とにかく面白い。
成志さんとはまた違う個性で私を魅了していく。
今回からの参加なのに
もうすっかりこの世界観に馴染んでて違和感が全くない。

パンフレットの羽場さんのインタビューを読んでその謎がとけたの。
羽場さんもつかさんの演出を受けたつかイズムの後継者。
だから真奈美さんと剛くんが醸し出す雰囲気に迷うことなくすっと溶け込んでいけたんだね。
そして、
羽場さんが抱く剛ファンのイメージも有り難くて嬉しくて
推しの名を汚さぬためにも
ファンとしてあるべき姿をこの先も続けていきたい、守りたいと心に誓うのでした。


この舞台の見所のひとつが
大杉漣さんのギターで、
弦ちゃんが弾き語りをしながらえみちゃんとはもるシーンなんだけど
ここはね、ほんとに穏やかな気持ちになれるのよね。心が和むよね。じんわりするよね。

そして、このコロナ禍の中だからこそ痛感してることを
この二人によって再確認させられたの。

たわいない日常がなによりも有り難いし幸せなんだよ、てこと。
そして、タイトルにもなってる

「笑って忘れて」

笑って今日も笑って
笑ってふたり笑って
笑ったまま眠った君の顔 見たら急に僕も眠たくなる
笑って ずっと笑って
悲しいこと辛いことなんて思い出す余裕もないくらい
笑ってふたり笑って
すべて忘れて次の朝が来る
思い出すのは君の笑顔だけ


素敵な歌詞でしょ。

笑うことで免疫力は上がるし、
いやなことも笑って忘れようよ。
ストレスためずに
次の朝を迎えよう。

そんな気分にさせてくれるの。




久しぶりの舞台を思う存分堪能しました。

再演とはいえ、懐かしさに新鮮味が加わり
さらにパワフルにコミカルにそしてホロリと涙ぐみ、家族っていいな、夫婦っていいな、
側にいる人の存在って思ってる以上に大きくて大事なのよね。と、

生き生きと役に生きてるキャストの皆さんの演技であらためて教えられました。



温かく柔らかな空気のなかに流れるピアノの音。
客席からは割れんばかりの拍手。
終了のアナウンスがながれても誰一人席を立つことなく拍手は鳴りやまない。
その拍手に応じて姿を見せてくれたキャストの皆様。大歓声の代わりの押し寄せる拍手拍手拍手の大波。
そしてスタンディングオベーション
剛くんが
客席を隈無く見渡して深々と頭を下げて
胸に手をやってる。

そんな姿に
拍手はますます高まる。
「ありがとうございました。お気をつけてお帰りください」
剛くんの挨拶をかきけすほどのたくさんの人の思いの籠った拍手の波を肌で受けながら

今ここにいる人
そして
来たくても来れなかったたくさんの人の思いはただひとつ。

"無事に初日を迎えられた喜びと、そして
このまま何事もなくみんな笑顔で最後まで突き進むことができますように。"

この思いが今この瞬間一つになって
板に立ってる演者の皆様
裏で支えてる関係者の皆様に届いてると実感できました。

同じ空間で同じ時を過ごすなかで生まれる感情を共有する喜び。
「舞台はお客様が入って完成するもの。」
剛くんの言葉を五感で感じた舞台。





いい舞台だったな。
しみじみとそう思ってます。
ワハハと大笑いして、クスッと笑って、ホロリと泣けて、心がポカポカしてきて
じわ~とあたたかいものが押し寄せてきて
今こんな世の中だからこそ
忘れてはいけないものを思い出させてくれた。


笑って忘れようよ。


チケットは手元にある。観に行ける距離ではある。だが、本当に行ってもいいんだろうか、
と悩んでる方にこの言葉をあえて送ります。


いい加減なことを言うなという意見もあるでしょうが、観たいという気持ちは、置き去りにしないほうがいい。

迷って悩んで観劇した私は今心から

行ってよかった
観てよかった。

楽しい時間をありがとう。
と思ってます。


生きたい!生きるぞ!
そんな思いにかられてくる。
明日への活力のためにも
エンタメは必要不可欠なんです。