yumipon0524’s diary

草彅剛さんが大好きです。剛くんメインのひとり言日記です。

慶喜公が笑った

慶喜公がわらったよ

アハハハとそれはそれは楽しそうに笑ったよ。


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その笑顔になるまで
つらいことが続いたね...

あまりにも急な円四郎の死

それから天狗党の末路は
あまりに悲惨。

「烈公の尊皇攘夷のお心を朝廷におみせするための上洛じゃ。
京にはそのお心を一番よく知る一橋様がいらっしゃる。決して我らのことを見殺しにはいたすまい。」

と、慶喜に絶大な信頼を寄せる耕運斎の希望に満ちた穏やかな微笑みが忘れられない。
だけど
耕運斎様、慶喜公は、
禁裏後守衛総督のお立場なのよ。
天皇の御所を守護するのが使命。
だから、武器を持って京に進軍してくるものは敵なの。討伐せねばならないのよ。
いくら武田耕運斎の頼みとはいえ、要求を呑めることと呑めないことがある。
慶喜のその胸中を思うとどうにもやるせない。
成一郎に託した密書にしろ
田沼に
「耕運斎らの身柄を引き受けたい。」と、申し出たことも
慶喜の、父を、水戸を思う気持ちのあらわれ。
なんとしてでも、その命は救いたかったはず。
なのに、
斬首。皆殺し。あまりの残酷さに、心が契れる。
辛すぎた。

「烈公、今お側に」
と、声を絞り出し、目を瞑って項垂れた
耕運斎の最後の姿。。

疲れきった身と心
無念さと
これで解放されるという安堵も心の片隅にはあったのかもしれない。



その報告を聞いた慶喜は、
悲しみ悔しさ自分の非力さ
そして、父への大きな愛などなど
己の内で渦巻いてる感情が外に出ないように瞬時に能面を被った。

円四郎もいない。
ひとりで背負うにはあまりに負担が大きすぎる出来事が次々起きるなか、
太夫
天狗党の教訓をふまえ、
一橋の懐具合を整えたいと申し出る。


腰掛けのつもりで一橋に仕官した
が、今は
心からこの一橋に仕えたいと言う。

太夫
話を最後まで冷静に聞いた上で

「父を思い出すのぉ。
水戸の懐をどうにかせねば、と、いろんなことをしてた。
百姓のことも尊んでいた。」
そんな話を聞いて
太夫
「烈公を
風神雷神のような方だとばかり思っていた」

と言ったとき


慶喜が笑ったの。
アハハハと大声を出して笑ったの。
体を仰け反って笑ったの。
相好を崩して笑ったの。


こんなに楽しそうな慶喜公を久々に見た。

「円四郎め、まこと、不思議なものを押し付けおった。」


そして、キリッと威厳を正し

「もはや、腰掛けではあるまいな。
ならばやってみよ。
お主の腕をみせてみよ。」
と言うのよね。


新たな絆と信頼関係が芽生えた瞬間よ。

円四郎の
「お前はお前のまま生き抜け、必ずだ。」

その言葉が響き渡る。


円四郎が繋いだ確かな絆。

円四郎亡き後、どこかいつも陰りがあった慶喜のその表情に光が射した。

「殿、おかしれぇことになってきましたぜ。
尽未来際どこまでもお供つかまつります。」


円四郎がそう囁く。
一羽の鳥が楽しげに鳴きながら飛んでいく。
 
そんな光景が見えた。