yumipon0524’s diary

草彅剛さんが大好きです。剛くんメインのひとり言日記です。

観る側の心に委ねて~ミッドナイトスワン

まず
この方のブログを読んでほしい。


あくまでも想像するしか出来ない私なんかと違って
「私は同姓愛者だ」
と告白してるこの方の一言一句から伝わる重み。
ズシンと響いてグサグサと容赦なく私の心を突き刺す。
そのあまりの強さにズキズキ心が痛む。
切なく苦しく、そして諦めることしかできない、そんな叫びに
心が揺さぶられて張り裂けそうだ。


ずっと観たいと思っていたけど
見るのが怖くてなかなか劇場に観に行けずにいた
nobettieさん
 
公開をワクワクしながら心待ちにしてた私。
この時点からすでに向き合いかたが全く違う                     

推しが主役、それもトランスジェンダーという役柄。
無意識に興味本意な気持ちが動いたのも事実。だから
今回はどんな顔で私を虜にするのだろうかと、
今まで以上に期待をした。
思いはそこしかなかった。

心と性の不一致で現代を生きてる人たちの葛藤なんか考えてもみなかった。
というより、そんな辛い思いをしてるなんてこれっぽっちも思いもしなかった。
私はなにも知らなかった。
自分の楽しみにただただ夢中だった。


だけど


スクリーンに映し出されるトランスジェンダー凪沙の

「なんで私だけ」

と嗚咽する姿..は衝撃だった。
その絞り出すような声から溢れだす深い深い悲しみ。辛すぎた。心がどうしようもなく痛い。
なぜそこまでしてホルモン注射しなきゃならないんだろ。
私には理解が追い付かない。
そう思いながら私も一緒に泣いてた。



テレビでよく見る、オカマとかオネエとか言われてるタレントさんの明るく元気な姿が浮かんでくる。

あの方たちの笑顔の裏にもこんな悲しい現実があるのかと思うと
なんだかやるせない気持ちになった。
テレビの顔の裏にある残酷な現状がちらついて、
今までのように単純には笑えないよ。
知りたくなかった、知らなきゃよかった。
とさえ思った。



と呟いてた方がいらした。


これが目を背けてはいけない現実


あまりにリアルで言葉がない。
息が詰まるほど、わたしはこの空気を、感情を知っている。
それに対処する小手先の技術やその裏のあきらめを、表情を。

凪沙と
nobettieさんが重なる。


『ミッドナイトスワン』は
映画だ。創作物だ。
ドキュメンタリーじゃないんだよ。
凪沙も一果も瑞貴もりんも美香もショーパブのママもそこで働く人も皆、スクリーンの中の人達だ。架空の人物なの。
わたしはその作られた世界を楽しむ一人の観客にすぎないの。
頭ではわかっていても
感覚がそれを認めない。

生温かい血が流れ人肌を感じ息づかいまでもきこえてきそうなほど、あの人もこの人も
その役としてそこにいる。
広い広い世界のなかの、ちっぽけな日本の猥雑な片隅で
あえぎもがきながら必死で今を生きてる。



この映画は娯楽ではなく、気味悪いほどに煮詰まった現実だ。


nobettieさんのこの叫びが私を救ってくれた。


これは娯楽じゃない。
エンターテイメント作品で終わりにすべきじゃない。
今を生きてく上でなにが必要なのか
今一度考える機会を与えてくれた。
これからの人生の指針になる、
それほどの強い感動?いや、そんな単純なものじゃないな。なんだろ、適切な言葉が見つからない...
私にもよくわからないものが固定観念に凝り固まった頭と心をガツンと打ち砕いた。
そして新たに今構築しようとしてる。


私、この作品を観てそう感じたことに
罪悪感を感じなくてもいいのよね。
娯楽として観なくてもいいのよね。
私は私の感じたことを素直に受け止めればいいんだよね。




内田監督が

"これは娯楽です"

と言いきった言葉がいまだに心のどこかに影を落として
素直にミッドナイトスワンの世界に入っていけなくなった私を
nobettieさんのnoteが救ってくれた。

そして、意固地になって
読むのを避けてたこの対談記事で
蟠りが溶けていく。


https://eiga-board.com/posts/6383


一番の問題は無知。
娯楽映画として、エンターテイメント作品として成立させることによって多くの人に観てもらい多くの人に考えるきっかけになればいい。
だからこそ
草彅剛さんの卓越した俳優力と圧倒的な存在、そしてシネコン全国展開が必要不可欠だった。
メジャーな場で広く観てもらうことで
現状を知ってもらうこと。
そして一歩ずつ前進していけたら。


監督はそんな思いで娯楽と言ったのか。

言葉足らずは誤解を生むね。
そして感情的になるのもマイナスに働く。

私もそんな監督の胸の内を覗き込むこともせず、表にでた文字に踊らされ感情的になってしまった。





本当の意味の強さや救いは人の欲望を超えたところにある。だからこそ心に届く美しさがある

nobettieさんの言葉に大きく頷きながら
私も人にやさしくなりたい。
ありとあらゆるものをやさしくつつみこんでいけたら...

そう願いをこめて

何者でもない、凪沙として生きた彼女に
会いにいこう。



草なぎさんが草なぎさんだったのは、撮影現場に入ってきたときと帰ってくときだけです。現場に入ると、凪沙になっているんで、草なぎさんの瞬間を見るのは結構少なかったかもしれないですね。「おいっす、おいっす」と入ってきて、また「おいっす、おいっす、お疲れさまでした」と帰っていく瞬間だけ草なぎさんで、あとはもう凪沙だったと思いますね。

これが草彅剛です。

あんなに気さくで物腰柔らかで
穏やかな空気を自然に作り出す
人が
いったん役にはいると
草彅剛だけど草彅剛じゃなくなる。

無邪気な笑顔で
周りをやさしくふわっと包み込む人の底知れない才能には恐怖さえ感じるよ。



ミッドナイトスワン
150館あまりの中規模公開で5週目に入りました。
興業収入も5億を超えました。
いまだ観客動員数衰えてません。
草彅剛ファンの枠を大きくはみ出して老若男女問わず性別も超え幅広く広がってます。
このパワーはどこからくるのか、
どこまで続くのか


いつの間にか、925秒(15分25秒)の予告映像の視聴回数も
300万回突破してました。
https://youtu.be/2O8-2DvOxiI

これほどまでに心に染み入る音楽ってあるんだろうか。

本物は人の心を突き動かします。

映画ってほんとに素晴らしい。

世界に羽ばたけ、#ミッドナイトスワン