yumipon0524’s diary

草彅剛さんが大好きです。剛くんメインのひとり言日記です。

今になって気付いたこと

SWITCHインタビュー 達人達
堤真一×重松清


俳優堤真一の原点は舞台にあるという。
25歳のとき、自身の人生を決定づける演出家と出会った。
その方の名は、デヴィッド・ルヴォー

彼に言われたのは、

「どういう関係なのか
どういう関係が破綻していくのか、繋がっていくのか、そういう人間の絆とか糸がどういうふうになっていくのか、
お客さんは物語を観に来てるんだ。
だから、ちゃんと言葉を伝えろ。
お客に向けてではなく
相手のこの役に伝える。こいつの気持ちを変えるために言葉があるんだ。」



この番組を通して私は堤さんとルヴォー氏との関係性をはじめて知ることになる。



そのデヴィッド・ルヴォー氏は

音楽劇『道』で草彅剛さんとはじめてタッグを組んだ。





www.instagram.com



堤さんと
ルヴォー氏の関係を知ったうえで
あらためてこの写真を見ると
感無量になる。

堤さんからいただいた、世界にひとつしかない暖簾の前で
堤さんの舞台俳優としての人生を決めたといってもいいルヴォー氏と草彅さん。

剛くんも、
ルヴォー氏との出会いで新しい扉を開くことができた。

そのルヴォー氏は、草彅剛を知性とカリスマ性を兼ね備えた素晴らしい俳優と称賛し、尚且、イノセントと同時に残酷さがあることをひと目で見抜いた。


思い出しませんか?
つかこうへい氏のこの言葉

❬ふと、残酷なまでに無垢な天才草彅剛のやさしさのことを思った。
友よ、元気でいるか
友よ、泣いていないか❭



さらにルヴォー氏が堤さんに言った
「言葉はお客に向かってではなく、相手役に伝えろ」


これも思い出しませんか?

小西真奈美さんがMCをつとめていたラジオ番組『SOUND IN PREMIUM LIFE』に剛くんがゲストとして出演したとき、ふたり楽しそうに話してたでしょ。
そのときに、真奈美さんが教えてくださった、つかさんからずっと言われ続けてた言葉
「草彅に気持ちを伝えろ。そうすれば芝居は出来上がる。お客様がどうこうではなくとにかく草彅に気持ちを伝えろ」



つかさんもルヴォー氏も

同じものを草彅剛のなかにみつけ、
そして、同じことを役者に求めてた。

と思ったら、私のなかに何かがストンと落ちた。

道で演じたザンパノのなかにある臆病さ、卑しさ。
蒲田行進曲のヤスのなかにも臆病さ、卑しさが潜んでた。
そして、
思いは
堤真一さんとのふたり芝居『K2』のテイラーへ。
父帰る/屋上の狂人』パンフレット上での対談で
将来二人一緒に同じ劇場空間に立つことを約束してから4年後に実現したふたり芝居。

極限状態に追い込まれたとき
人はどうするか
生きるか死ぬかの葛藤のなかで人間の本性を問いかける、究極の人間ドラマ。
演出の千葉さんから剛くんが言われたのが

   “堤さんにさらけだして向かえ”


千葉さんも同じことを言われてた。

舞台はお客様との一期一会の場所だけれども
相手役の方との一期一会でもあるんだ。

人生は受け止めることだ
と、堤真一さん演じるハロルドの言葉がずしりとのしかかる。

ザンパノにヤスにテイラー
全く違うこの3人の生きざまは
どこかひとつの道に通じているんじゃないか
そう思えてきた。


それにしてもK2での、堤真一さんの存在感はほんとに凄かったの。

吠え唸り顔を真っ赤にして力の限り叫び続ける、かと思うと狂ったように笑いだし、赤ん坊のように心細げに泣きじゃくる、不安と焦燥が入り交じる剛を、ドンと構え静かにまるごと包み込んでくれた。
内にひめたものを静かに出していくその強さに
人としての懐の深さを感じ、やられた、と思った。


f:id:yumipon0524:20190630063234j:plain

重松清さんとの対談のなかで、
堤さんは、

「演出一度はやってみたい。
演出ってある意味我慢の連続。
自分だったらこうするっていうのがあるじゃないですか。だから
我慢我慢だから。
自分とは違うんだ
自分とものの捉え方が違う人がやることに対してすごい客観性をもってちゃんとみれるか、っていうこと。」

と語ってる。

堤真一さんだったら、役者草彅剛をどう料理するんだろ。

無防備なやつで、
こっちが身構えてても、緩いボールが優しくスッと入ってくるような、そんな人。
そんな男をどう我慢して演出していくのか。


観たい観たい観たい。
この二人が作り出す一期一会を私は体感したい。