yumipon0524’s diary

草彅剛さんが大好きです。剛くんメインのひとり言日記です。

道の幕が上がった

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開演の時間が刻々と迫ってくる。

席について周りを見渡す。
まだ空席が目立つがそれもあっという間に埋め尽くされるんだろうな。

本日12月8日は草彅剛主演舞台『道』の初日。
私の初日も有りがたいことに今日。
席は中2階の端のほう。
どんな感じか不安だった。
けれど、座席についてみて大満足。
肉眼で全然👌じゃないの。
ステージも確かに円形だ。
あそこがオンステージシートになるのかな。
あれじゃいいんだか悪いんだかかなり微妙。演出が見ずらいかもに納得だわ。でも、間違いなく至近距離。至福の時間を過ごせるね。心臓飛び出ちゃいそうだ。
いいともの観覧席に近いかな。
など、想い描いてるうちにステージに役者さんがスタンバイし始めた。

あっ、ルヴォーさんだ。
お隣は脚本家の方かしら。飯島さんのお姿が見えないけど・・
と、関係者席らしき場所に気持ちが残りつつ

さあ始まる

ざわざわしてた客席がシーンとしずまりかえる。
息をするのも憚られるくらいの、なんともいえない冷たい静けさに緊張が走る。
なかなか暗くならない。
なんなんだ、この息苦しさは。

後ろの入り口から2名の客がスタッフに誘導されて入ってきた。
着席と同時に暗闇に包まれた。


舞台『道』幕が上がります。

ピエロの軽妙な動きにクスクスと笑いがおきる。
先程までの途方もない緊張も溶けてゆく。
そんななかでのザンパノ登場。
剛くんじゃない。
役者草彅剛だ。
ザンパノだ。
やさぐれた下品で獰猛な男だ。
なんてこと、シャツの下で筋肉が暴れまわってる
重低音ボイスがその感じをさらに強くする。
一気に場内の和やかな空気が変わった。
独壇場だ。
その存在感たるや、痺れるじゃないの。
酒飲みで女にも弱く、ひとりよがりで身勝手な、まさにクソ野郎。
でも、ほんとはガラスのハート。自分に自信がないから強がってる、可哀想な男。
そんな自分だとわかってるくせに認めたくないから、弱いものを側におき、無理やり押さえつけて従わせようとする。

そんなザンパノに、嫌な思いもさせられながら、心が傷つきながらも離れることができないジェルソミーナ。
ザンパノをひとりぼっちにするのが可哀想だから?そんな生半可な優しさだけじゃないでしょ、そこにあるのは。
自分にとって必要不可欠な存在に変わっていったのよ。
そのことに気付かなくて
ザンパノとはまるで違うイル・マットに気持ちが動いていくその様を、
ジェルソミーナの純粋無垢を、蒔田彩珠さんが見事に演じきってた。

二人の距離感がほんとに切ない。
お互いがお互いを必要としあってることを
失ってはじめて気付くのだから。
後悔してももう遅いの。
ジェルソミーナはこの世にはいない。
自分が見捨てた、見殺しにした。
知らないうちに自分の一部になってたジェルソミーナ。
自分で自分を殺してしまった。
その哀しみ辛さ懺悔いろんな感情が一気に込み上げてきてなんとも言えない嗚咽が劇場内に響き渡る。
重くどっしりと。
泣きわめくのとはまた違う重みで胸が押し潰された。
これが現実
それを見せつけられて恐怖がおそってくる。
理屈を超えたこの感覚に身震いした
なんて役者だ、草彅剛。
またしても魂をもってかれたよ。



そして、闇に包まれた。

場内が静まり返る
そして大きな拍手拍手拍手
カーテンコール何回あったか、わからなくなるくらい、大絶賛の拍手の嵐、
最後はスタンディングオベーション
演出のルヴォー氏と脚本家のマッキンリー氏もステージにあがり、キャストを労ってた。

カーテンコールでの剛くん
もうそこにはザンパノはいない。
私のよく知る穏やかで温かくて優しい微笑みを浮かべた草彅剛さん。
最後の最後に座長草彅剛さんから言葉をいただいた

鳴りやまない拍手のなか

“皆さん今日はありがとうございます。
今日から始まりますので最後までよろしくお願いいたします。
ツイートして拡散してください。
気を付けてお帰りください”



何度も言うけどあのザンパノと同一人物なのよね。
恐ろしいお方ですよ、全く。


それにしても見応え十分。
ザンパノとジェルソミーナとイル・マットの3人3様の心理を見事に演じきった草彅剛さん、薪田彩珠さん、海宝直人さんは勿論のこと、この3人を取り囲むキャストの皆さんの熱演あってメインキャストの輝き。

声の張りが違う。
さすがだなと思わせるその動き
間のとり方
スポットライトを浴びなくても影として存在感を遺憾なく発揮してた。

単なる仲良しこよしではなく、切磋琢磨したチームワークで作り上げた作品でした。

ただ、初日とあって船出したばかり。
音響が大きすぎて台詞が聞こえないシーンもあった。
日々手直ししながら、千秋楽に向けてどこまで進化していくのか、
その回その回でしか見られない一期一会の舞台を各々楽しみながら
天才役者草彅剛がどんな道を私たちに示してくれるのか、ワクワクしながら見届けたいと思います。


草彅剛なりのザンパノで思いっきり板の上を駆け巡ってください。

漣さんじゃないけど、
また新たな新生草彅剛の誕生に立ち会えた喜びに感極まっております。


www.cinematoday.jp



映画の名シーン「道 [最高画質版]」 - YouTube


そして、映画見て、五感が覚えてる劇場内の空気をまた感じて、想いを馳せては熱いものが込み上げてくる。


舞台は生き物とはよくいったものです。