新しい別の窓
GQJAPANの表紙をみて生唾飲み込んだ。紙の媒体にすぎないのに、そこから漂ってくるオーラにくらくらしてくる。成熟した大人の男性の持つ色香に惑わされそう。センターの吾郎さんが、いたずらっぽい目をして微笑んでるんだよね。半開きの剛くんの口もとに思わずよからぬ想像までして、しばし、彼等を堪能してから、インタビューを読み始めた。
吾郎さんの言葉があまりに直球すぎた。
ここまでさらけだしてもいいの?と心配になってくるくらい、ホンネの話だ。
14歳のころからSMAPで、このままの感じでずっとやっていくとあたりまえのように思ってた。終わりが来るなんて夢にも思ってなかった。だから自分達のことなんだけどその状況に自分自身が驚いた。
揺れ動くものはたくさんあった。
あのときああしておけばよかった、とおもうこともなくはないけど、
この人とやりたい
このスタッフと一生やっていきたい
結局は人なんだ。そこに尽きる。
会社があって、ジャニーさんがいらして、そこから生れたわれわれなので、ジャニーさんには感謝してると吾郎さんは言う。
確かにジャニーさんが6人の少年を見いだしてくれなかったら、SMAPの結成はなかっただろうし、そうしたら、 彼らの人生も変わっただろうし、私達ファンの人生も違ったものになってるはず。
自分を誤魔化して定着した安泰の道でぬくぬくと過ごすよりも、思いきって飛び出したほうが、そこがどんな茨の道であろうとも、自分の理想に近い形で進んでいけるんじゃないか、自分らしく迷わず生きていけるんじゃないか。
自分で決めたことなら納得できるし、今がいいと思いたい、今が未来なんだから。
終わりがあり別れがあり、でもリスタートがある。
自分の道は自分で切り開いていく。
淡々と語ってる吾郎さんのインタビュー読みながら、72時間ホンネテレビで流した稲垣吾郎の涙を思う。
堪えようとしても堪えきれなかったあの涙にこめられた、稲垣吾郎の、メンバーの、SMAP人生
あのグシャグシャの涙顔に、吾郎さんが抱えてたものがどれだけ暗くて深いものだったのか。そのなかで、どれだけの思いで、進むべき道を求めてもがいてたのか。
そんな様々なことが見えてきた
忖度でこれまでと同じように活動はできなくなるかもしれない。
SMAPという国民的スターの大看板をおろし、おおきな後ろ楯をいわば敵にまわしたような形で、ほんとに、なにもないところからのスタートラインだと覚悟してたのに。
こんな自分達をサポートしてくれるNAKAMAがいた。
信頼で結び付いた人と人との絆がここにもあった。
テレビマンのなかにも、この新しい地図の3人を必死で応援している人もいる。彼らがレギュラー番組をつとめる番組のスタッフさんしかり。72時間ホンネテレビでも、実はその日まで出演してくださる芸能人の方の確定がとれてなかったのに、いざ始まってみると、権力に屈しないタレントさんがたくさん集まってくれた。やっぱり人だった。
これからは、自分たちがいきたい方向へ行けばいい
人からどう思われるかなんてどうでもいいじゃない。
そんなことよりも自分たちがウキウキする方向にいけばいいよ。
自分達の人生を楽しんでる、そんな3人を私はみていたいから。
読みおわって、あらためて、表紙の3人をみる。
驚き、悩み、迷い、怒りもあっただろう、困惑もしただろう、そして、決断
そんな様々な思いが微塵にも感じられない、はればれした顔顔顔。
途方もない権力の壁を自らの力で乗り越え、大空舞い上がってる気持ち良さが自信につながり、ますます男振りをあげてるんだ。
新しい窓ここに開けようぜ
新しい地図もってでかけよう
息苦しい世界にアベマダウンロード
嘘だらけ悲しい世界じゃ
笑顔がつくれない
なんにも言えなかった
新しい窓でっかく開けようぜ
新しい地図仲間が待ってる。
ネットもテレビもディスってばかり悲しいねいつの日か笑える日が来る
信じてやってきた
だから今夜歌うよ
窓がひとつでは風は通らない
新しい別の窓を世界へ開こう
気持ちいい風が誘うよ
そこから飛び出そう
振りかえらず行こう