叶わぬ夢

ABC‐Zの戸塚 祥太くんがね、『蒲田行進曲』を観て、衝撃が大きくて、いてもたってもいられなくなり台詞を書き出したんだって。

草彅ヤス…
つかさんとの出会いで演技がリアルに形として掴めるようになった。つかさんに“喜怒哀楽の出し方がすごくお前は下手だな”と言われて、あっ！と思った。
自分が楽しいことが他人に伝わりにくい人間だ。
つかさんが稽古１日２日やったくらいで見抜いてくれた。
つかさんと出会った22、23歳の頃、それまでの人間関係のコンプレックスとかを上手くセリフに出して、ヤスという役に重ねて、心の扉を一気に開いて舞台に立てた。僕の心のなにかを開いてくれた。
錦織さんのことはいまでも銀ちゃんだと思ってるし,携帯の登録も銀ちゃん。（2011年ラジオ深夜便より）

当時の熱いがむしゃらなエネルギーは今も変わってないよね。ただ、経験を積んで、ひたすら前に突進するばかりではなく、周りに合わせた出方、ひきかたを自然と体得してるよね。安田さんも剛君のことを「周りの役者さんの力を、目いっぱい引き出して下さる」と。
時には自分は一歩も二歩も下がって共演者を輝かせてる。

つかさん、あなたが目覚めさせた、魔物を腹に秘めたこの天才の今をご覧になってくれてますよね？いまの彼をどうみてますか？今ならどんな口だてさせますか？喜怒哀楽がその表情だけで伝わるほどになってきてますよ。今ならどんなお芝居させたいですか？

つかこうへい劇場で、彼の魂の叫びを思う存分楽しみたい。

叶わぬ夢です……………………………